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白い巨人レアルマドリード

スペインの名門サッカークラブであるレアルマドリード。ラ・リーガにおいて35回の最多優勝記録を持つほか、創立以来一度も二部に降格したことがないクラブでもある。
さらに国際タイトルも欧州制覇14回で歴代最多とスペインだけではなく世界を代表するビッグクラブだ。

レアルマドリードのエンブレムについて

クラブ創立時のエンブレムは、レアルマドリードのクラブ名であるMadrid Football Club(マドリード・フットボール・クラブ)をベースとした「MFC」という深い青一色の文字だけのエンブレムであった。
1908年には新しいエンブレムとなるが、MFCのモノグラムは継続し、周囲を円で囲ったエンブレムになる。
1920年にサッカー好きな国王アルフォンソ13世から「王室の・国王の」を意味するレアルの称号を授かった。
そこで、クラブ名がマドリード・フットボール・クラブから、レアル・マドリード・フットボール・クラブに変更され、エンブレムにはレアルを意味する王冠が加えられたのだった。
しかし、1931年にアルフォンソ13世が国外に亡命すると、クラブ名からレアルがなくなり、エンブレムの王冠も外された。
その代わり紫のタスキが加えられるようになる。紫はスペイン国王の旗や国章に描かれるライオンの色が由来。
1941年、スペインの内戦が終わり、再びレアルの名前を取り戻すと、エンブレムに王冠が復活する。さらにエンブレムの色が深い青だったのが黄色になった。
1997年にマイナーチェンジが行われ、紫のタスキが青になる。
2001年にはクラブの商標を浸透させるため、MFCの文字が太くなり、その他も微調整が施され現在に至る。

スペインにはレアルとつくクラブが多い

スペインのサッカークラブのエンブレムを見てみるとレアルマドリードのように王冠のついたクラブは多い。
最初にレアルという称号を与えられたのはマドリードではなく、レアルソシエダというサッカークラブである。
そのため、レアルソシエダは「ラ・レアル」と呼ばれている。
つまり、スペインでレアルといえば、レアルマドリードではなく、レアルソシエダのことを指すので注意したい。
なお、レアルマドリードはエル・ブランコもしくはマドリー、マドリードと呼ばれている。

レアルとつくサッカークラブの中にも例外がある、ビジャレアルだ。
ビジャレアルというのはスペイン語で王の町という意味がある。そのため、エンブレムに王冠はついているが、レアルマドリードやレアルソシエダなどと王冠の種類が違う。
レアルマドリードなどの王室ではなく、アラゴン王国の王を指しているのだ。
このように、同じレアルでも意味や由来がクラブによって異なるのは面白いのではないか。