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家紋の由来

家紋とは名字とともに、その家の関係を表すものとして代々受け継いでいったものだ。現在は241種、5000紋以上あるといわれている。
諸外国にも紋章はあるが、日本のように衣服に紋章をつけることはない。家紋は日本独自のものだ。

そもそも家紋とは

日本には色々な紋章がある。自治体には都道府県章や市町村章、会社には社章といった紋章があり、そして多くの家には家紋がある。
家紋は紋章の一つなのだ。核家族化が進み、家紋を使う機会が減ってきてはいるが、お墓や仏壇、紋付の袴などついていることが多い。
家紋は家を表す紋章で、家のシンボルを図形で表しているロゴマークのようなもの。
しかし、同じ名字でも同じ家紋とは違ったりし、家系や出身地によって異なる場合があるのだ。

家紋の由来

家紋の起源は平安中期ごろ、公家が自分たちの衣服や持ち物に目印として好みの紋をつけたことが由来とされている。
この紋が周囲に認められ家紋となった。自分の権威を示したり、自分の持ち物と認識したりするため、家紋は便利な目印だったのである。
そして、家紋は1代きりではなく、その家を象徴するものとして、子孫へ受け継がれるようになっていった。

武家も家紋を使うようになる

鎌倉時代に入ると武家も家紋を使うようになった。
戦場で味方と敵を区別するため、目印として家紋が広まったのである。
当初、源氏は白旗、平氏は赤旗と色だけで区別していたが、色だけでは誰が武勲を立てたのか分からないということで、旗や幕などに陣地で目立つように用いられたのが家紋の始まりといわれている。
家紋を見れば素性が分かるほどで、主君の家紋や他家の家紋を、無断で使うことは禁止されていた。家紋が原因で争いになった記録もある。
一家に一家紋という原則だったが、主から賜ったり、戦で敵方から奪い取った紋などで複数の紋を所有することもあったそうだ。
そのため、江戸時代になると家を代表する紋を公式に届けるようになった。この公式の紋を定紋という。

家紋の数や代表的な種類について

家紋は同じように見えても微妙な違いがあるが、これは、大元の紋から派生して増えていったものである。
中でも特に有名な紋として知られているのは、以下のようなものがある。

銀杏紋(長寿・子孫繁栄)

長寿と生命力の強さからめでたいことが起こる前兆として用いられるようになった。

井筒紋(武士が多く使用している)

井戸枠を表したもの。井戸は生活に欠かせない水にかかわるため紋となった。

梅紋(学問の神を表す)

学問の神様である菅原道真公が好んだ花として梅が用いられたといわれている。

これは一部だが、代表的な紋は24種類ある。